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新型コロナウィルス感染症(COVID-19 ):最近のトピックス

2020年11月(予定)に尼崎市東七松町に新しく開院する内科、呼吸器内科クリニック「まつうら内科」院長の松浦 邦臣(まつうら くにおみ)です。しばらくブログをお休みしていたので、最近のCOVID-19 トピックスをまとめてコメントしていきます。

 

①東京:若年者を中心に「夜の街」で感染者増も、傾向に変化。

すこし落ち着きをみせていたCOVID-19も自粛解除をうけ、再度流行の兆しを見せ始めています。とくに東京の「夜の街」では、マスクを外して飲食する、お酒を飲んで大声を出す、などの悪条件が揃うためか感染機会が増えているようです。東京の感染者増の影響はすでに大阪にも及んでおり、関西に住む私達からすると「おいおい…西村さん、小池さんしっかりしてよ」と言いたくもなる気持ちはわからなくもありません。

ただ、高齢者で広く流行するといわれた第1波とは異なり、今回は20~30代の若年層を中心に流行がみられます。さらに高齢者であっても重症化報告が少なく、これまでの傾向に変化が生じています。おそらくこれらを理由に、国は経済に大きなダメージをあたえる緊急事態宣言を関東圏に出したくないのかなと推測しますが、何故傾向が変わったのか今のところ一切わかっていません。

 

 

②WHO:空気感染の可能性を指摘。

WHOは「主に屋内で、混雑し換気が不十分な場所ではCOVID-19 が空気感染することは無視できない」とし、空気感染の可能性があることを指摘しました。

…いやいや、「密閉された特殊な空間においてはウィルスが3時間ほど漂う」ことは、すでに3月のNEJMで報告されていたし、私の6月のブログ(感染経路)でも「空気感染 ≒エアロゾル感染の環境下ではサージカルマスクは無効」とコメントできたぐらいなのに、今更WHOは何を言っているの?大丈夫?と正直思います。

昨今のいわゆる「夜の街」のクラスターも、きっと混雑しかなり換気が不十分な環境だったのではないでしょうか。このように空気感染に近い状況になってしまうと、いくら「感染対策しています」と謳って、飛沫感染対策にサージカルマスクをし、接触感染対策に徹底してアルコール消毒しても、いとも簡単に感染が拡がってしまいます。

 

 

③COVID-19 抗体の有効性を確認(厚生労働省)も、抗体は3か月で激減(英ロンドン大学キングスカレッジ)。

COVID-19 抗体が感染予防に有効な中和抗体であると厚生労働省から報告された矢先、それが3か月で激減したという研究結果がAFP通信で報道されました。ということは一度感染しても、3か月先に再感染する恐れもあるということです。これはCOVID-19 の獲得免疫が長くは続かないという立証であり、ワクチン開発に悪い影響を与えることは必至だと思われます。

 

 

まとめ

現在の北米、南米を中心としたパンデミックの様相と異なり、日本では感染者は増えているものの、重症化率・死亡率が下がってきています。この要因がわかれば、ウィルスと共存できる手がかりになるかもしれません。逆にいえば手がかりが見つかるまでは、飛沫+接触感染対策を徹底したうえで、さらに空気感染≒エアロゾル感染の危険を伴う「混雑+換気不十分」を避け続けるしかありません。それには「感染対策しています」を鵜呑みにせず、自分自身の目で注意して、判断して、行動することが重要だと考えます。

 

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