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一般内科

Internal medicine

一般内科の診療Internal medicine

一般内科

健康寿命を伸ばすため、動脈硬化の原因となる高血圧、高コレステロール血症(脂質代謝異常症)、糖尿病などの生活習慣病を中心に、風邪や貧血、不整脈など内科一般の診察を行います。ただ当院では、薬の数が多すぎること(ポリファーマシー)とならないよう、優先順位の低い薬を減らすこともしっかり考えていきます。

動脈硬化とは

ヒトの血管の壁は弾力があり、ゴムのように伸び縮みをすることで血圧を安定させ各臓器へ過度な負担がかからないように調整しています。ところが生活習慣病や喫煙、加齢などで弾力が失われゴムが固くなる(この状態を動脈硬化と言います)と、血圧が高くなり各臓器への負担が増えることで臓器の寿命が短くなります。さらには血管自体が破れる脳出血や、固く細くなった血管が詰まることで起こる脳梗塞や心筋梗塞といった病気の危険性(リスク)も高くなります。当院では、動脈硬化の原因となる生活習慣病の予防に努め、生活習慣の改善、投薬(薬を増やすだけでなく、優先順位の低い薬を減らすことも大事です)、禁煙指導などを通して皆さんの健康寿命を伸ばすことを一緒に考えていきます。

ポリファーマシーとは

日本老年医学会が発表した、高齢者においては薬によって引き起こされる不利益(有害事象と言います)は、処方された薬の数に比例して増えるという考え方で、とくに薬の数が6種類を超えると不利益が増加するとされます。しかし一方で、治療に適正な薬の数が当然6種類を超えることもありますし、処方された薬の数が少なすぎて問題が発生することもあります。大切なことは適切な薬と優先順位の低い薬を見極めて、薬の見直しができるのではないかということを、常に考えながら治療することです。

高血圧

高血圧と診断されるのは血圧140/90mmHg以上ですが、降圧目標はもっと厳格で、75歳未満は130/80mmHg未満、75歳以上でも140/90mmHg未満です。ただ高齢の方で血圧を下げ過ぎる(過降圧)と、ふらつきやめまいで転倒する危険性も高まるため、下げれば下げるほど良いというものではありません。患者さんに応じて適正な薬の量を調整することが重要です。

脂質代謝異常症

血液中の油≒脂質(コレステロールや中性脂肪)が多すぎる状態です。余分な脂質は、動脈の壁にくっついて血管を硬く狭くしていずれ動脈硬化を引き起こします。原因として生活習慣、体質、加齢による基礎代謝の低下、閉経によるホルモンの減少など様々な要因が考えられます。そのため、年齢や性別、糖尿病などの合併症の有無、などによって 治療目標値を考えていきます。

糖尿病

血液中の糖の濃度(血糖値)が高くなる病気です。ヒトの身体には血糖値を上げるホルモンは数多くありますが、下げるホルモンは実は1つしかありません。この1つしかないホルモンが膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリンです。インスリンは食事によって血液中に増えた糖を細胞の中に取り込ませることによって、血糖値を下げることができます。しかし、このインスリンの量が不足(1型糖尿病)したり、インスリンはあるのに細胞自体のインスリンへの反応が悪くなる=抵抗性が高まる(2型糖尿病)と血糖値が高くなってしまいます。こうなると血液の中にはたくさんの糖が溢れているにも関わらず、肝心の細胞の中には栄養となる糖が入ってこなくなり、細胞の飢餓から臓器の機能が弱くなってしまいます。この結果傷が治りにくい、感染症にかかりやすい、疲れやすいといった症状が表れます。糖尿病を放っておくと動脈硬化の他、網膜、神経、腎臓等に異常を来し、とくに腎臓は糖尿病が原因での透析導入がもっとも多いとされています。健康寿命を伸ばすためには血糖値を、目標をもってコントロールすることが大事です。日本人には2型糖尿病が多いため、以前はインスリンを増やす治療がメインでしたが、インスリン過剰で起こる低血糖が問題となっていました。このため最近では糖の吸収を穏やかにしたり、抵抗性自体を改善する治療薬が増えてきています。

風邪・インフルエンザ

くわしくはこちらをご覧ください。

貧血(とくに鉄欠乏性貧血)

赤血球は全身に栄養と酸素を運ぶ担い手です。赤血球は鉄を主な材料として、骨髄(こつずい)という工場で産生され、およそ120日間の寿命がつきると脾臓(ひぞう)という場所で破壊されます。このため貧血の原因として、①材料(主に鉄)不足、②工場の機能低下(白血病や再生不良性貧血など)、③破壊亢進(脾腫)の3パターンを考えます。女性はとくに月経によって慢性的に鉄が不足し知らず知らずのうちに①の状態となっていることがあります。なんとなく身体がだるい、すぐに息切れがするといった貧血症状は、食事内容の改善や鉄剤の内服によって改善することが見込めます。ただ治療を止めると元に戻ることもあるので注意してください。②③が疑われる場合血液内科等専門科への紹介をおこないます。

不整脈(とくに心房細動)

ヒトの血液は、動かさないで放っておくと固まる性質(凝固)があります。心臓の中を一定のリズムで流れていれば問題ありませんが、リズムが狂うと、川のよどみのように流れが悪くなり、ごく一部が固まって血液のゴミ=血栓(けっせん)が出来やすくなります。不整脈の1つである慢性心房細動では、正常の脈拍の患者さんと比べ血栓ができやすく、それが脳への血流に乗ってしまうと、ゴミが脳血管に詰まり脳梗塞をおこすことがあります。糖尿病や高血圧があると脳血管が固く細くなっているためその危険性はより高くなりますが、凝固を防ぐ薬を定期的に服用すると脳梗塞になる危険性が下がることがわかっています。以前抗凝固薬はワーファリンという薬しかなく食事制限やコントロールが難しかったのですが、最近は新しい薬も増え、服用自体楽になってきています。ただし出血しやすい体質になるので生活環境への注意が必要です。