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尼崎市東七松町の内科、呼吸器内科クリニック「まつうら内科」院長の松浦 邦臣です。
いよいよ緊急事態宣言が発出されコロナの勢いが止まらない日々ですが、人前では、とにかくマスクを外さないよう十分に感染対策を行っていきましょう。最近テレビで拝見しましたが、どうしてもマスクをはずさなければならない食事の場での「黙食」はとてもよいワードだと思います。
さて、1月に入り強烈な寒波が日本に到来し、朝お布団から起きることがつらくなってきました。私も先日あやうく寝坊しそうになり大変肝を冷やしました。なにせクリニックの医師は私一人ですから代役の立てようがないですからね。
寒くなると血管収縮によって高くなるのが血圧です。今日は「白衣高血圧」と「仮面高血圧」についてお話したいと思います。実はこの2つはまったく相反する血圧の動きをするのですが、とくに「仮面高血圧」はリスクのある病態ですので注意が必要です。
【白衣高血圧】
家庭では血圧が正常(135/85未満)なのに、診察室では血圧が高い方(140/90以上)のことです。健康診断のときだけ血圧が高くなるのもコレです。いわゆる緊張による交感神経のたかぶりが原因ですので無理に治療をする必要はないといわれています。ただし将来的に持続性高血圧になる方もいるので、塩分の取りすぎに注意し、適度な運動を心掛けるようにしましょう。
【仮面高血圧】
仮面高血圧では逆に、診察室では血圧が正常(140/90以下)なのに、家庭での血圧が高く(135/85以上)なり、早朝高血圧(135/85以上)、昼間高血圧(135/85以上)、就寝中の夜間高血圧(120/70以上)などが含まれます。普段お医者さんで血圧が高くないと言われている方でも10-15%に隠れているとされます(だから仮面というのでしょうね)。未治療の仮面高血圧の心血管イベントは持続性高血圧と同程度であるといわれているため、持続性高血圧と考えて対応する必要があります。
以上のように、白衣高血圧と仮面高血圧は相反する血圧の動きをしますが、本当に怖いのは仮面高血圧です。心当たりのある方は家庭血圧を重視し、減塩(理想は6g/日以下)、節酒、禁煙、運動を心掛けるようにしましょう。それでも家庭血圧が正常にならなければ服薬を検討しましょう。