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特定健診って何?

尼崎市東七松町にある「まつうら内科」院長 松浦邦臣です。2月になって少し暖かく感じる日も増えてきました。暖かくなればウィルスの力も弱くなるので、このまま緊急事態宣言と相乗して感染者数が減っていくことを願ってやみません。

 

今日は「特定健診(特定健康調査)」についてお話しようと思います。

若い方はご存じないかもしれませんが、40歳を超えると公的医療保険加入者全員を対象に「特定健診」の案内が毎年届くようになります。

健診という名前から、採血からレントゲン、超音波検査まで人間ドックのようなものを想像される方が多いと思いますが、実は血圧、腹囲、肝機能、コレステロール、血糖値、クレアチニン、尿検査など「あれっ?…これだけ?」と感じる内容になっています。特定健診は原則無料(一部で負担金あり)なので文句は言えませんが(笑)。

なぜか?

それは特定健診が、「高額な医療費を必要とする循環器疾患や糖尿病合併症」をターゲットにした健康調査だからです。

国は、高額な医療費を要する循環器疾患や糖尿病合併症を減らそうと、2008年(平成20年)に、こうした疾患に結び付きやすい生活習慣病(高血圧、高脂血症、糖尿病)ひいては内臓脂肪蓄積、喫煙歴にまで着目した、いわゆるメタボリックシンドロームの該当者または予備軍を見つけ出し(健診)、指導(保健指導)ができる法律をつくりました。この法律では、保険者(自治体の国民健康保険課や各種社会医療保険事業者)は40-74歳までの加入者(=被保険者)が毎年、健診や保健指導をうけられる機会を設けることを義務化しています。この2008年制定の法律に基づいた健診=循環器疾患や糖尿病合併症といった特定の疾患を減らす目的の健康調査=特定健診となるため、検査項目は一般的な健康診断とは一線画した内容となっています。

 

<会社の健康診断と何が違うの?>

就職されている方は、「労働安全衛生法」によって、年1回の健康診断を受けることになりますが、これは事業主が労働者の安全と健康を確保するため、定期的な健康診断(=定期健診)の実施を法律で義務化されているからです。定期健診の内容は企業によって異なりますが、最低限マストで実施しなければいけない項目は、【特定健診の内容】+【レントゲン】【貧血】【視力】【聴力】【心電図】(※一部年齢により省略可能)となっています。ということで、定期健診と特定健診のどちらを優先するのか?と質問されれば=定期健診を優先と答えることになります。被用者保険本人については「労働安全衛生法」の義務を優先することになっているからです。一方で就職されていない被扶養者の方は、生活習慣病や将来の循環器疾患や糖尿病合併症を回避する目的で特定健診を受ける機会があるわけです。

 

<4月から社保の方の特定健診も、当院で実施できるようになります>

当院ではR2年11月の開院以降、国保の方の特定健診は常時実施可能でありますが、社保の方の特定健診は、R3年4月から実施予定となっています。このような状況もあって、これまでホームページ上には特定健診についての詳細は載せていませんでしたが、4月からは両者ともに実施可能となるので、今まさにホームページをあらたに作成中です。アップされましたら是非一度ご覧になっていただければと思います。

 

 

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